メール通知

メール通知

1. 機能概要

メール通知機能は、L2MS機能や端末監視機能によって検知した情報を、Eメールで通知する機能です。
以下を設定しておくことで各機能で検知した情報を通知できます。

  • メール送信時に使用するメールサーバーの設定

  • メールテンプレートの設定

2. 用語の定義

メールテンプレート

メールを送信する際に必要な以下の情報をまとめた定義

  • 使用するメールサーバー

  • 送信元メールアドレス

  • 宛先メールアドレス

  • メールの件名

  • 通知内容

  • 送信待機時間

3. 機能詳細

3.1. 動作

メールサーバーの設定とメールテンプレートの設定を正しく行った状態で、メール通知に対応している機能の通知イベントが発生すると、メール通知機能は送信待機状態になります。
送信待機状態になったメール通知機能は、メールテンプレートごとに設定されたメール送信待機時間が経過するまで待機します。
メール送信待機時間が経過するとメール通知機能は、待機している間に発生した通知イベントをまとめて1通のメールとして各宛先に送信します。

3.2. メールサーバーの設定

Web GUI の[詳細設定]-[メール通知]の 登録されているメールサーバーの一覧 より設定できます。
新規 ボタン、または既存の設定の 設定 ボタンを押下することで メールサーバーの設定 に遷移します。
メールサーバーの設定 では、以下を設定します。

  • アカウント識別名
    メールサーバーの設定を識別するための名称。省略可能。

  • SMTPサーバーアドレス

  • SMTPサーバーのポート番号

  • SMTPの暗号化
    SMTP over SSLによる暗号化、またはSTARTTLSによる暗号化を選択できます

  • SMTP認証
    SMTP認証を行う場合、ユーザー名とパスワードを入力します

mail notify mail server

3.3. メールテンプレートの設定

Web GUI の[詳細設定]-[メール通知]の メール通知の設定一覧 より設定できます。
新規 ボタン、または既存の設定の 設定 ボタンを押下することで メール通知の設定 に遷移します。
メール通知の設定 では、以下を設定します。

  • 送信元 (From)

  • 宛先 (To)

  • 件名
    既定の件名を使う にチェックを入れると、メールの件名が Notification from 機器名 になります。

  • 通知内容
    LANマップの異常検知 では、種別を細かく指定でき、指定した種別だけが通知されるように設定できます。

  • メール送信待機時間

mail notify mail template

3.4. メール通知に対応している機能

以下がメール通知に対応している機能です。

  • LANマップ
    以下の通知イベントがメール通知の対象となります。

    分類 種類 イベント 説明

    本体異常

    ファン異常

    Fan Lock

    ファンが停止した

    Fan speed

    ファン回転速度が上がった

    Fan stop

    特定のファンが停止した

    電源異常

    Power voltage

    電源電圧が上限閾値を超えた

    Power supply

    電源で過電流が発生した

    温度異常

    CPU temperature
    CPU temperature error
    PHY temperature
    PHY temperature error
    SFP temperature
    SFP module temperature error
    Unit temperature
    Unit temperature error
    PSE temperature
    PSE temperature error
    MAC temperature
    MAC temperature error

    ヤマハスイッチの温度( CPU 温度、PHY 温度、SFP モジュール温度、本体温度、PSE 温度、MAC 温度 )が閾値を超えた

    ヤマハスイッチの温度が正常に戻った

    Thermal Sensor invalid

    ヤマハスイッチの温度センサーで異常が発生した

    ループ検出

    ループ発生

    Loop Detect

    ポートでループが発生した

    ポートで発生したループが解消された

    SFP受光レベル異常

    SFP受光レベルの異常

    SFP RX Power

    SFP受光レベルの閾値を超えた

    SFP受光レベルが正常範囲内に収まった

    送信キュー監視

    送信キュー使用率の異常

    Queue Usage Rate

    送信キュー使用率が上昇した

    送信キュー使用率が上限に達した

    送信キュー使用率が正常な値に戻った

    PoE給電

    温度異常

    Over Temperature

    温度異常が発生したため、給電が停止した

    最大給電能力超過

    Over Supply

    供給電力が最大供給能力を超えた

    電源異常

    Power Failure

    給電の電源が故障した

    給電Class異常による給電停止

    Class Failure

    給電ポートで給電Class設定より大きなClassを認識したため、給電が停止した

    Class4給電による給電停止

    Forced Terminate

    給電ポートでClass4(30W)給電により、Class3(15.4W)を給電していたポートの給電が停止した

    過電流による給電停止

    Over Current

    給電ポートで過電流が生じたため、給電が停止した

    給電能力超過による給電停止

    PoE state error(over-supply)

    供給電力が最大供給能力を超えた

    最大給電能力の超過が解消された

    温度異常による給電停止

    PoE state error(over-temperature)

    温度異常が発生したため、給電が停止した

    温度異常による給電停止が解消された

    ファン停止による給電停止

    PoE state error(fanlock)

    ファンが停止したため、給電が停止した

    ファン停止による給電停止が解消された

    電源異常による給電停止

    PoE state error(power-failure)

    PoE 電源異常が発生したため、給電が停止した

    スナップショット

    不正機器の接続

    Illegal Equipment(SnapShot)

    スナップショットに登録されていない機器が検出された

    不正機器の接続が解消された

    接続ポートの不一致

    Port Mismatch(SnapShot)

    接続ポートがスナップショットと異なる機器が検出された

    接続ポートの不一致が解消された

    機器の消失

    Disappearance Equipment(SnapShot)

    スナップショットに登録されている機器が接続されていない

    機器の消失が解消された

    L2MSマネージャーの重複

    L2MSマネージャーの重複

    L2MS manager duplication

    L2MSマネージャーの重複を検出した

  • 端末監視機能
    以下の通知イベントがメール通知の対象となります。

    分類 種類 説明

    Ping監視

    アップ検知

    端末のアップを検知した

    ダウン検知

    端末のダウンを検知した

    フレーム受信量監視

    アップ検知

    端末のアップを検知した

    ダウン検知

    端末のダウンを検知した

    LLDP監視

    アップ検知

    端末のアップを検知した

    ダウン検知

    端末のダウンを検知した

  • スタック機能
    以下の通知イベントがメール通知の対象となります。

    種類 説明

    スタックポートのリンクダウン

    メンバースイッチと接続しているスタックポートがリンクダウンした

    ハートビートエラーの検出

    メンバースイッチのハートビートエラーを検出した

    メンバースイッチの昇格

    メンバースイッチがメインスイッチに昇格した

3.5. メール本文の例

通知メールの本文には以下のような内容が記載されます。
詳細については、各機能の技術資料を参照してください。
1つのメールには、最大で通知内容毎に100件まで通知が表示されます。

Model: SWX2310P-28GT                 ※モデル名
Revision: Rev.2.02.02                ※ファームウェアバージョン
Name: SWX2310P-28GT_XXXXXXXX         ※ホスト名
Time: 2017/06/13 11:42:56            ※メール送信時間
Template ID: 1                       ※メールテンプレートID

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<    Lan Map Information    >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

[SFP RX Power]

  Type                                Device_Name
  MAC_Address                         Err_Port
  Route
  State
============================================================================
(Detected: 2017/06/13 10:09:40  Recovered: 2017/06/13 10:10:10)
  SWX2310P-10G                        SWX2310P-10G_S4K000398
  00a0.deae.b89c                      1.9
  port1.7(UpLink:1.5)
  Low
----------------------------------------------------------------------------

[Queue Usage Rate]

  Type                                Device_Name
  MAC_Address                         Err_Port
  Route
  State
============================================================================
(Detected: 2017/06/13 10:15:42  Recovered: 2017/06/13 10:17:24)
  SWX2310P-10G                        SWX2310P-10G_S4K000398
  00a0.deae.b89c                      1.6
  port1.7(UpLink:1.5)
  Full(Queue:2)
----------------------------------------------------------------------------

[Fan Lock]

  Type                                Device_Name
  MAC_Address
  Route
============================================================================
(Detected: 2017/06/13 10:28:43  Recovered: ----/--/-- --:--:--)
  SWX2200-8PoE                        SWX2200-8PoE_S45000345
  00a0.de83.4146
  port1.5(UpLink:2)
----------------------------------------------------------------------------
(Detected: 2017/06/13 10:42:13  Recovered: 2017/06/13 10:42:22)
  SWX2200-24G                         SWX2200-24G_X00000344
  00a0.de2a.dbbb
  port1.1(UpLink:23)
----------------------------------------------------------------------------

<<<<<<<<<<<<<<<<<<    Terminal Monitoring Information    >>>>>>>>>>>>>>>>>>>

[via Ping]

 Date                      Status    IP Address        Description
----------------------------------------------------------------------------
 2017/06/13 Thu 10:42:56   UP        192.168.100.155   IP_Camera_1
 2017/06/13 Thu 10:51:00   DOWN      192.168.100.155   IP_Camera_1
 2017/06/13 Thu 10:54:02   UP        192.168.100.10    Wireless_AP_1
 2017/06/13 Thu 11:29:27   UP        192.168.100.155   IP_Camera_1
 2017/06/13 Thu 11:30:31   DOWN      192.168.100.10    Wireless_AP_1

[via Bandwidth Usage]

 Date                      Status    Interface         Description
----------------------------------------------------------------------------
 2017/06/13 Thu 10:45:43   UP        port1.4           IP_Camera_2
 2017/06/13 Thu 10:45:56   UP        port1.6           Note_PC_1
 2017/06/13 Thu 10:50:00   DOWN      port1.6           Note_PC_1
 2017/06/13 Thu 10:53:27   DOWN      port1.4           IP_Camera_2

[via LLDP]

 Date                      Status    Interface         Description
----------------------------------------------------------------------------
 2017/06/13 Thu 10:53:56   UP        port1.3           Note_PC_2
 2017/06/13 Thu 11:11:54   DOWN      port1.3           Note_PC_2
 2017/06/13 Thu 11:14:24   UP        port1.3           Note_PC_2

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<    Stack Information    >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 Date                      Information
----------------------------------------------------------------------------
 2017/06/13 Thu 10:53:44   The stack port changed state to down. (port1.27)
 2017/06/13 Thu 10:53:46   Promoted to a main. (Old main ID : 1)
 2017/06/13 Thu 10:59:10   Occurred the heartbeat error. (ID : 1)
3.5.1. LANマップの通知内容
  • イベントごとの通知内容
    LANマップの通知では、イベントの種類によりメール本文に記載される内容が異なります。
    イベントごとの通知内容を以下に示します。

    イベント Type
    Device_Name
    MAC_Address
    Comment Stack_ID Err_Port Fan_number Route Route(SnapShot) State

    Fan Lock

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Fan speed

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Fan stop

    ×

    ×

    ×

    ×

    Power voltage
    Power supply

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    CPU temperature
    CPU temperature error
    PHY temperature
    PHY temperature error
    SFP temperature
    SFP module temperature error
    Unit temperature
    Unit temperature error
    PSE temperature
    PSE temperature error
    MAC temperature
    MAC temperature error
    Thermal Sensor invalid

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Loop Detect

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    SFP RX Power

    ×

    ×

    ×

    ×

    Queue Usage Rate

    ×

    ×

    ×

    ×

    Over Temperature
    Over Supply
    Power Failure

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Class Failure
    Forced Terminate
    Over Current

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    PoE state error(over-supply)
    PoE state error(over-temperature)
    PoE state error(fanlock)
    PoE state error(power-failure)

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Illegal Equipment(SnapShot)

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    Port Mismatch(SnapShot)

    ×

    ×

    ×

    ×

    Disappearance Equipment(SnapShot)

    ×

    ×

    ×

    ×

    ×

    L2MS manager duplication

    ×

    ×

    ×

    ×

  • 通知内容の詳細
    通知内容に含まれる各種情報の詳細を以下に示します。

    通知内容 記載例 説明

    Detected

    Detected: 2021/10/01 8:25:40

    異常が発生した日時が記載されます。

    Recovered

    Recovered: 2021/10/01 10:09:40

    異常が解消された日時が記載されます。

    Type

    SWX2310P-28GT

    モデル名が記載されます。

    Device_Name

    SWX2310P-28GT_XXXXXXXXXX

    機器名が記載されます。

    MAC_Address

    ac44.f2xx.xxxx

    MACアドレスが記載されます。

    Comment

    スナップショット:
    Comment

    LANマップの機器一覧で設定したコメントが記載されます。

    L2MSマネージャーの重複:
    ac44.f2xx.xxxx

    重複しているL2MSマネージャーのMACアドレスが記載されます。

    Stack_ID

    1

    スタックIDが記載されます。

    Err_Port

    1.5

    異常が発生したポートの番号が記載されます。

    Fan_number

    1

    異常が発生したファンの番号が記載されます。

    Route

    port1.20(UpLink:1.2)

    対象機器の経路情報が記載されます。

    Route(SnapShot)

    port1.20(UpLink:1.2)

    対象機器のスナップショット上での経路情報が記載されます。

    State

    SFP受光レベル異常:
    Low

    SFP受光レベルに応じて、Low / High のいずれかが記載されます。

    送信キュー監視:
    Full(Queue:2)

    送信キューの使用状況に応じて、Busy / Full のいずれかと送信キュー番号が記載されます。

4. 関連コマンド

関連コマンドについて、以下に示します。
コマンドの詳細は、コマンドリファレンスを参照願います。

操作項目 操作コマンド

SMTP メールサーバーの設定

mail server smtp host

SMTP メールサーバー名の設定

mail server smtp name

メール通知のトリガー設定

mail notify trigger

メール送信のテンプレート設定モード

mail template

メール送信のサーバーIDの設定

send server

メール送信の送信元メールアドレスの設定

send from

メール送信の宛先メールアドレスの設定

send to

メール送信の件名の設定

send subject

メール送信待ち時間の設定

send notify wait-time

証明書送付時のメール設定

mail send certificate

証明書通知時のメール設定

mail send certificate-notify

証明書の有効期限切れ通知タイミングの設定

mail certificate expire-notify

メール送信情報の表示

show mail information

5. 注意事項

SMTP認証に関する注意事項です。

  • SMTP認証の方式は、LOGINにのみ対応しています。

  • PLAINやCRAM-MD5などによる認証は行えません。

メール通知機能のコマンド未対応ファームに関する注意事項です。

  • コマンド未対応ファームからコマンド対応ファームにレビジョンアップした場合、WebGUIで設定していたものはコマンド設定として引き継ぎます。

  • コマンド未対応ファームに戻す場合、コマンド対応ファームで設定変更したものについては引き継ぐことができませんので、レビジョンダウン後に再設定が必要となります。

  • 設定変更をしていないのであれば、そのまま設定を維持することができます。

LANマップの異常検知に関する注意事項です。

  • 異常が解消されていない状態でその異常の通知を無効にしても、異常が解消されるまでの間は有効な通知として扱われます。

  • 具体的には、通知が無効になったあとでも、異常が解消されたときにメールが送信されたり、別の異常が発生したときのメール本文に一緒に記載されます。